苦手なことを克服するより長所を伸ばすと自分らしく生きられる

僕達は、苦手なことがあると克服することが大事で、そこから目を背けるのは問題から逃げることで悪いことだと考えがちです。

例えば、コミュニケーションが苦手だから直さなければいけないと思ったり、勉強することが苦手だから他の人より頑張らないといけないと思ったりする。

どんな人にもダメなところや苦手なことがあるものなのに、自分のダメなところ、欠けているところにばかり、ついつい意識がいって直そうとしてしまうんだよね。

けれど、自分の苦手なところに意識を向けて克服することばかりしようとすると、かえって苦手意識が強くなって上手くいかないなんてこともよくあることです。

「失敗してはいけない」と過剰に考えてしまうと自分へのプレッシャーとなって普段ならできるはずのことでも出来なくなるように、「克服しないといけない」と強く思えば思うほど難しくなってしまう。

こんなとき僕達は、「どうしてこんなに自分はダメなんだ?」とか「他の人は出来ていることなのに情けない」と思って自分を責めてしまうんだよね。

こういうのって、見方を変えると苦手なことを克服することに執着して、自分で自分をいじめているようなものではないでしょうか?

自分で自分の苦手なところや欠点を指摘して、「ここがダメだ」「直しなさい」とする人生は、どんな人でも辛い人生だと思うのです。

そこまでして苦手はことは克服しないといけないものなのでしょうか?

そんなことより長所を伸ばすことの方が、前向きな気持ちで毎日を暮らすことが出来ると思うのです。

苦手なことを過剰に意識すると自分を苦しめる

運動が苦手な人、勉強が苦手な人、人とおしゃべりが苦手な人、ひとりでいる事が苦手な人、世の中には人によって苦手なことが違いますよね。

スポーツが好きな人、勉強が好きな人、人とおしゃべりする事が好きな人、ひとりでゆっくりする事が好きな人というぐあいに好きなことも人によって千差万別です。

世の中にいる人の好きなことや苦手なことは、ひとりひとりがどうしようもないくらいに違っている。

そうでありながら、人に求められたり期待されることは自分の好きな事ばかりとはかぎりませんよね。

むしろ苦手な事ばかりだと感じる人も多いのではないでしょうか?

だからでしょうか、僕達は苦手なことをなんとか克服しなければいけないと思いがちですよね。

例えば、フジモフは人とおしゃべりすること自体は嫌いじゃないのですが、初対面の人とおしゃべりすることが苦手なタイプです。

「この人はどんな人なんだろう?」と相手とじっくり向き合おうとするから、人と仲良くなるのに時間がかかってしまうんですよね。

昔のフジモフは、社交的で誰とでもすぐに仲良くなれたらいいのになんて思っていた時期があります。

苦手なことを克服すれば、人間関係が充実して楽しい人生になるだろうと思ったんです。

けれど、苦手なことを克服しようと意識すればするほど苦手意識が強くなって、かえって上手くいかなかったんですよね。

苦手なことは放っておく

僕達は苦手なことを克服しないという姿勢に問題があるように考えてしまいがちです。

苦手なことから目をそらすということは、なんだか問題から逃げているみたいでカッコ悪いですし、そもそも問題も解決しませんから克服するべき自分の課題のように感じるかもしれません。

けれど、苦手なことって本当に克服しなくてはいけないものなんでしょうか?

世の中には何でもできてしまうような完璧な人間なんていません。

あなたにも出来ない事があってもいいし、苦手なことがあってもいいんだ。

あなたに出来ない事や苦手なことがあって良いということは、そもそも苦手なことがあることに問題はないということになります。

最初から問題があったわけではなくて、「苦手なことは克服するべきだ」「できない事があるなんて恥ずかしい」という価値観が、そもそも無いはずの問題を作っていたんですね。

苦手なことは克服しようと頑張ることではなく、放っておいてもいいことなんですよ。

自分の長所を伸ばす

フジモフは、親しい人とは良くしゃべることが出来るのだけれど、知らない人と接すると酷く疲れるというときがありました。

知らない人が相手だと、何を話せばいいかわからないし、世間話をしても何だかギクシャクしているような気がするんですね。

そうなるのは自分に原因があるように感じて「どうして早く人と打ち解けられないのかな」と考えて自分を責めたくなってしまうわけです。

これでは自信を持って人と関わっていくことが出来ませんし、なにより人間関係を持つことが嫌になってしまうかもしれません。

だから、人と親しくなるのに時間がかかるのは悪いことではなくて、相手と時間をかけて向き合うことが出来ると自分の捉え方を変えたんですね。

苦手なことを克服しようとするよりも、気の合う人や親しい人と時間をかけて付き合い大切にすればいいと思うようにしたんです。

世間一般的には人とコミュニケーションを積極的にとることが求められますが、どのように人と関わるかは自分で決めること。

みんなが納得できるような立派な付き合い方じゃなくて、自分の得意な形で付き合えばいいんだよね。

どんなことでも「やらなきゃいけない」と思うとしんどくなって、なんだか楽しくなくなりますよね。

だから、無理矢理にでも自分の苦手なことを克服しようとするよりも、自分の長所を伸ばしていくといいと思うんですよ。

人と仲良くなることに時間がかかるということは、それだけ相手と向き合おうとする気持ちが強いといえます。

広く浅く付き合うには向いていないかもしれませんが、人と深く付き合うことには向いているわけです。

どんなことにも良いところと悪いところがあるのだから、悪いところに注目するのではなく良いところに目を向ければいい。

あなたが短所と思っていることは、他の人には無い自分の才能だったということはよくあることです。

自分の長所を伸ばしていって誇らしく思えるようになったら、自分の短所なんて気にならなくなりますよ。

おわりに

苦手なことを無理矢理に克服するということは、自分で自分の個性を殺してしまうようなものです。

世の中には完璧な人なんていないのだから、苦手なことがあっても、できない事があってもいいんだ。

どんな人にも長所や短所があるのだから、自分の短所を「ここがダメだ」「直しなさい」と指摘するのではなく自分の長所を伸ばしていこう。

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