自分のことを誤解されたり理解してもらえずに、「わかってもらえない」「愛してもらえない」と悲しい気持ちになることがありますよね。
「私ならこうする」と立派な行動を勧められて、「そんなことは言われなくてもわかってる」それが出来ないから困っているんだと追い詰められた気持ちになる人もいるかもしれません。
人それぞれに得意なことや苦手なことがあるから、相談を受けた人からすると簡単に出来ることでも、相談した本人からすれば難しいと感じることだってある。
そういうことが繰り返されて、「どうせ、わかってもらえない」「一緒にいたくない」という思いが積み重なり、一人になりたいと酷く孤独を感じるようになったりする。
誰だって自分の気持ちを否定されたら「認めてもらえない」「愛してもらえない」と思って悲しい気持ちになってしまいます。
だからこそ、あの人にわかってもらいたいと強く思うのだけど、本当のところはわかってもらえなくてもいいのかもしれません。
人生には、自分の気持ちをわかってもらえないこともあるけれど、わかってもらえるところもあります。
大事なのは、全てわかってもらおうとしない事なのかもしれません。
■目次
「どうせわかってもらえない」と自暴自棄になって諦めてしまうと「わかって欲しい」という気持ちは余計に大きくなるかもしれません。
自分のことを「わかってもらおう」とすることを意識の上で諦めても、「寂しい」気持ちや「わかって欲しい」という気持ちは残っているからです。
理解してもらおうと頑張っても傷つくだけだと思いって心を閉ざしてしまっても、寂しい気持ちを大きくしてしまうだけなんですね。
ですから、誰かに「わかって欲しい」と理解を求めるよりも、まずは自分で自分の気持ちの理解者になってあげるといい。
私は、あの人にわかってもらいたいと思っているけど、わかってもらえずに悲しい気持ちになっているんだな・・・
あの人は「こうあるべきだ」と言うけれど、それが出来ないのが自分なんだから「それでいい」んだよね。
こんなふうに考えて自分の気持ちを理解してあげる。
家族や友達であってもひとりの人間ですから、考え方や価値観が違ってわかってあげられないこともあります。
そんな辛いときに「自分が間違っているのかな」と否定ばかりしていては、自分のことを肯定的に考えられなくなります。
誰もわかってくれない辛いときは自分の味方になってあげよう。
自分の気持ちを訴えても「わかってもらえない」ときは、伝え方に問題があるのかもしれません。
僕達は、相手の話を聞いているときは言葉そのもので理解しているのではなく、自分の経験してきたことをイメージしながら理解していきます。
例えば、友人が「先週、風邪ひいて熱が出て辛かったよ」と聞いたら、自分が風邪をひいて高熱が出た経験を思い出して、あのような感覚だったのかと理解して「それは辛かったね」と言ってあげられるわけです。
相談を受けた人も高熱で辛い思いをした経験があるから、「風邪ひいて熱が出て辛かった」という情報だけでも気持ちが伝わったんですね。
これが、会社に行くのが辛いから行きたくないと言ったらどうでしょう?
相談を受けた人は、相談者がどんな仕事をしていて、どんな上司や同僚がいて、どんな人間関係なのかなんて詳しいことはわかりません。
特に仕事を辞めた経験のない人からすると、仕事は確かに嫌なこともあるけれど、行きたくないと思うほどのことなのかな?と疑問に思うわけです。
自分の仕事で辛かった経験を思い浮かべて、そこまでじゃないだろうと思うわけですね。
だから、たしかに仕事では辛いこともあるけれど、みんな嫌でも頑張っているんだから、お前も頑張れよとアドバイスするわけです。
相談した本人からすれば自分の気持ちを素直に伝えて相談したつもりでも、相手に十分に伝わらずに気持ちに擦れ違いがおこることもあるんですね。
あなたが、「わかってくれない」と辛い気持ちになるのは、もしかすると相手に提供する情報が不足しているからかもしれません。
会社に行くのが辛いとか、あやふやな言葉で伝えるのではなく、どんな状況で辛いと感じているのかを伝えてみよう。
言葉で表現するのが苦手な人は、自分がどんな状況で、どんな感情をもったのかを紙に書いてみてください。
紙に詳細を書くことで内容が具体的なものになりますから、相手に理解してもらえる確率がぐっと上がると思いますよ
相手がわかってくれないのは価値観の違いでおこることもあります。
先ほどの例で言えば、会社に行くのが辛いから行きたくないと伝えても、「仕事を休むなんてもってのほか」「同僚にも迷惑がかかるしありえない」という価値観を持っている人なら、どんな内容を伝えても理解してもらうのは難しいかもしれません。
あなたの言葉で他人の価値観を変えることは出来ませんから、わかってもらおうとアレコレ手を尽くすほどエネルギーを注いでも、辛い結果になる可能性が高いでしょう。
世の中には色んな価値観を持っている人がいます。
その全ての人に自分の気持ちを理解してもらうことは、価値観の違いからできないこともあると思います。
相手よっては、わかってもらうのを諦めることは辛い決断となるかもしれませんが、お互いが不快な気持ちにならないためにも、それぞれの考え方を尊重することが大切になることもあるでしょう。
人間は何かをキッカケに考え方が変わることもありますから、いつかわかって貰える時もあるかもしれません。
無理にわかって貰おうとしないことが解決策になることもあるんですね。
僕達は、自分の気持ちをわかってくれない時は、どうしたらわかってくれるんだろうと考えますが、相手の立場になって気持ちを考えることは少ないかもしれません。
僕達は、どうしても自分の気持ちをわかって欲しいという気持ちが強いですから、相手がどうして理解してくれないのかを考える余裕がなかったりするんですね。
人によって色んな気持ちの伝え方がありますから、口うるさいことばかり言われるなど表現方法によっては受け入れられないこともあるでしょう。
口うるさいことばかり言われると思えば、相手のことが嫌いになるかもしれませんが、嫌っているんじゃなくて愛情表現だったということもあります。
いつも厳しいことばかり言う人は、厳しいことを言って聞かせることが本人のためになると思っている人かもしれません。
言われている方からすると辛いですから受け入れられないこともあるでしょうが、コレもひとつの愛情表表現なんですよね。
特に両親だったら子供の将来を考えて嫌われ役を買ってでも言わなくてはいけない思う人もいるでしょう。
言われているときはカッとくるときもあるでしょうが、本当は物凄く愛されているんだよね。
もしかすると、相手の方も同じように「どうしたらわかってくれるだろうか?」と悩んでいるかもしれません。
愛情表現って難しいですね。
本当はお互いのことが好きなのに気持ちがすれ違ったりするんですから。
とはいえ、相手の真意に気付けば口うるさい言葉も違って見えるかもしれません。
そうか、これも私のためを思って言ってくれているのかと思えば、嫌だったことでも受け入れやすくなるんですね。
人間なんだから、お互いに不器用なところがあって分かり合えないこともあるんです。
あなたが、相手の気持ちをわかってあげられないことがあるように、相手もわかってあげられないこともある。
お互いのことを完全にわかってあげることなんて出来ないのだから、どちらかが悪いわけではないんです。
ただただ、分かり合えないこともあるだけなんです。
だから、頑張って相手にわからせようとしなくてもいいし、相手の気持ちがわからないと自分を責めなくてもいい。
わかってくれないこともあるし、わかってくれることもある。
そういうことでいいんだよ。
無理に相手にわからせようとしなくてもいいんだ。