我慢すれば良いことがあるは本当か?

あなたは、自分を犠牲にして耐え忍ぶことで、いつかきっと報われる日が来ると信じて我慢していませんでしたか?

他人を優先させて自分のことを後回にして、自己犠牲のもと辛いことを必死に我慢する。

両親のため、夫(嫁)のため、子供のため、自分を犠牲にして辛いことも文句を言わずに我慢する人は立派な人なんだと思ってきたし、大人になれば皆が同じようにならないといけないんだと思ってきた…

私が我慢すればこの場は上手くいく。

みんな同じように我慢してるのだから仕方がない。

こんなふうに考えて、我慢することが「普通」のことだと考えて、耐えられないのは甘えているからだと思ってきたのではないでしょうか?

たしかに人生の中では我慢が必要なこともあるし、全て自分の思い通りとはいかないでしょう。

けれど、感情は我慢することでどんどん心にストレスが溜まっていってしまいます。

机の引き出しを整理せずに物を入れていくと、やがて物を入れる余裕がなくなって溢れてしまうように。

感情は見えないものだから本人も気づかないところで、どんどん心の余裕が無くなっていくんだよね。

感情が溜まって心の余裕がなくなると、些細なことで感情的になってしまったり、他人に嫌味っぽくなったりして、「どうしてあんなことしたんだろう」って自己嫌悪に襲われたりする。

我慢できないことで感情を相手にぶつけてしまっては、自分も相手も傷つけてしまうことになります。

人生には我慢が必要なこともあるのですが、我慢し過ぎることは自分のためにも周囲の人にも良いことではないんだ。

我慢すべきかそうでないかの区別がつかない人は、我慢が自分を助けているかそうでないのか考えてみると良いかもしれない。

我慢することで自分のためになると思えるのなら我慢もいいでしょうが、我慢しても苦しくなるだけなら考え直すことも必要かもしれません。

あなたが我慢していることを相手は気づいていないかもしれないし、溜まった感情をぶつけるという形では相手も素直に受け入れることはできないでしょう。

だから、自分が感じたことと相手にどうして欲しいという気持ちを素直に伝えるといいと思うんだ。

例えば、人に酷いことをされたと思ったら、「〇〇さんに〇〇のこと言われて心にグサッときたから言わないで欲しい」とか「〇〇さんに〇〇されて悲しい気持ちになったから、次からはこうしてほしい」と言ってみよう。

「こんなこと言ったら嫌われるかな」と考えてしまうかもしれませんが、限界まで我慢して相手を責めたくなったり八つ当たりしてしまえば、お互いのためにならないのではないでしょうか?

自分の気持ちを素直に伝えることは、相手を傷つける行為ではありません。

お互いが気兼ねなく楽な関係でいられるための、大切なコミュニケーションなんだ。

だから、自分の気持ちを抑え込んでしまうのではなく、自分の素直な気持ちを伝えてみよう。

物事にはリスクを考えて自制することが大事なときもあります。

ですが、我慢することでお互いの関係がギクシャクしてしまっては、我慢することのメリットは少ないかもしれません。

勿論、食べ過ぎを我慢してダイエットに成功したなど、我慢することで大きなメリットを得ることもあるときもあります。

我慢はしてはいけないことではなくて、メリットもあるし、デメリットもあるんですね。

そういう意味では、どこまで自分が我慢を許容できるかを知るのは大切なことです。

先ほどの例でたとえるなら、ダイエットするために食事制限をするのは悪いことではないのですが、目標体重になった途端にドカ食いしてしまってはすぐにリバウンドしてしまいます。

我慢なしでダイエットするのは難しいかもしれませんから、自分にあったダイエット方法を探すなど工夫が必要になるでしょう。

物事にはリスクを考えて自制することは大事なことですが、継続できない我慢ではメリットが少ないですし、人間関係がギクシャクするなどかえってリスクが大きくなる場合もあります。

我慢を選択するときは我慢できなかったときのことを考えない人が多いですが、我慢しないといけないと自分を追い詰めないで、自分にあった我慢の仕方を考えてみてくださいね。